高崎産珈琲日記 vol.01
大和屋による、高崎産コーヒープロジェクトのコラムをお届けします。
今回は記念すべき、vo.1ということで、大和屋代表取締役平湯聡がコラムをお届けします。
「高崎産コーヒープロジェクト」
高崎の地でコーヒーの木を栽培して、一年が経ちました!12月からようやく収穫がはじまりました。まだまだ収穫量は少なく、ご紹介することはできませんが、今回は「どうして高崎でコーヒーを栽培するようになったのか?」その経緯についてお話したいと思います。
コーヒーの実を「高崎」で見たい!
コーヒーにたずさわって20年が過ぎ、それでもコーヒーは「奥が深い!」と常々感じています。
仕入の関係でコーヒーの生産地に行く機会もあり、現地の農園で実際にコーヒーの木や、コーヒーチェリーを見ることができて、どうやってコーヒーを収穫するのかを知ることができています。
しかし、日本ではコーヒーを飲むことはあっても、なじみのある茶色いコーヒー豆はどうやってできているのか?コーヒーの木はどういったものか?コーヒーの実はどうなっているのか?知る機会は多くはありません。そのため、茶色いコーヒー豆になるまでのプロセスというのは、ある意味ブラックボックスになってしまっています。
日本でもごくわずかですが、コーヒーを栽培している地域はあります。コーヒーベルトといわれる、コーヒーが栽培できる適地として、沖縄や、小笠原諸島が含まれています。ただ、沖縄産のコーヒーが日本国内で(商業ベースで)流通して販売されていることはなく、あくまで栽培している農園が直接販売しているケースが多いです。
夢が実現へ向け、実を結ぶ?
だからこそ、多くの方にコーヒーの栽培はどうやっているのか、ご覧いただける機会をつくりたい、コーヒー農園で自分が体験した奥の深いコーヒーの世界を感じて頂きたいと思い、私個人の「夢」としても、「日本で、大和屋の創業した地元高崎市でコーヒー農園をやってみたい」と漠然と考えていました。
しかし、事業として始めるとしても、そこには多くの資金と時間が必要です。なおかつ、自分自身も「農業」という分野は未知の領域です。コーヒー農園に行って、コーヒーの木を見ることはあっても、実際にコーヒーを栽培するためにはどうすればいいのか?何が必要なのか?一から勉強しなければなりません。
夢としてぼんやり描いていることはあっても、その先を踏み出すことはできませんでした。
そんなときに、就労継続支援をされている多機能型事業所の方を紹介頂きました。そこでは国産バナナの栽培で障害者の就労を応援しようと、有機栽培で付加価値のあるバナナの栽培によって雇用を創出していました。高崎市で4棟の大きなビニールハウスを建てて、実際にバナナの木を200本植えて、バナナの栽培を手掛けています。
コーヒーの生産地でも、バナナの木を日除け(シェードツリー)として使って、一緒にコーヒーの木を栽培しているのを見かけることがあり「バナナが栽培できるのであれば、コーヒーも栽培できるのではないか?」と、ビニールハウスの中で一緒に栽培してみようと意気投合したのがきっかけです。(第2回につづく)