フードペアリング
チョコレート×コーヒー
「コーヒーを飲むときに、どんなお菓子を合わせようかな?」
「このお菓子には、どんなコーヒーが合うかな?」
一緒に食べるもので、楽しみ方がグッと広がるのもコーヒーの魅力。今回はバレンタインも間近ということで、チョコレートとコーヒーのペアリングについてご紹介します。
目次 ・フードペアリングとは ・チョコレート×コーヒーのペアリング ビターチョコレート ミルクチョコレート ホワイトチョコレート ・奥深いチョコレートとコーヒーの組み合わせ 精選方法でみる 焙煎度合いでみる その他にも ・最後に・・・
フードペアリングとは?
食べものと飲みものの「相性の良い組み合わせ」のことを言います。
フードペアリングを考える際に、いくつかあげられている法則は
・似たもの同士を合わせて特徴をさらに引き立てる
・異なる風味を持つものを合わせ、お互いに引き立てる
・組み合わせることで新たな風味が出現するもの
これらを組み合わせるシナジー(相乗)効果によって、お互いの味わいを高めます。例えば、赤ワインには肉料理を…白ワインには魚料理を…という組み合わせは代表的なフードペアリングです。
チョコレート×コーヒーのペアリング
今回は「ビターチョコレート」「ミルクチョコレート」「ホワイトチョコレート」といった、手に入りやすい3種類のチョコレートから、コーヒーとのペアリングを考えていきます。
合わせるコーヒーはストレートコーヒーの特徴にスポットを当て、大和屋で現在取り扱っているコーヒーから選びました。
ビターチョコレート
ビターチョコレートはカカオマスとカカオバター、砂糖からできているチョコレートです。他のチョコレートと比べると、カカオの風味が強く感じられ、ビターな味わいを持っています。
「相性の良いコーヒー」
キリマンジャロはほどよいコクと甘み、キレのある酸味が特徴のコーヒーです。ビターチョコレートのコク深い後味と、キリマンジャロのすっきりとした後味の相性は良く、お互いに引き立て合います。
力強い苦味と、どっしりとした深い味わい、コクが感じられる深煎りのコーヒーです。ビターチョコレートの深みあるコクを、さらに深い味わいへと引き立ててくれます。
ミルクチョコレート
ミルクチョコレートはその名の通り「ミルク」(乳成分)が入ったチョコレートです。カカオマスとカカオバター、砂糖に加えミルクが入っていることで、まろやかな風味が加わり、老若男女問わずどなたにでも食べやすいチョコレートです。
「相性の良いコーヒー」
ベリー系の果実味を感じるさわやかな印象と、コクのあるフルボディが特徴のコーヒーです。ミルクチョコレートのミルク感に果実味のある酸がよく合います。
ブラジル珈琲ならではのナッツのような香ばしさ、軽い苦味と丸みを帯びた優しい味わいが特徴です。ミルクチョコレートの持つカカオのコクをさらに引き立ててくれます。
ホワイトチョコレート
ホワイトチョコレートにはカカオマスが入っておらず、カカオバターにミルクなどの乳成分と砂糖を加えて作ります。そのため見た目が白く、苦味もないのが特徴です。他のチョコレートと比べると、甘みも強く感じられます。
「相性の良いコーヒー」
少しオイリーな味わいと、スパイスを感じる特有の風味、フルーティーで甘い果実味の印象が感じられるコーヒーです。特上マタリのもつ甘い印象が、チョコレートの甘さをさらに引き立ててくれ、上質な甘みへとお互いを引き立て合います。
トラジャの持つ力強い苦味やコクを感じられるコーヒーです。ホワイトチョコの甘みに深みを足してくれ、まるでチョコレートムースのような柔らかく、丸みのあるコクが楽しめます。
大和屋のトラジャは特徴を活かすため、深煎りに焙煎しています。比較的どのチョコレートとも相性が良い印象です。
奥深いチョコレートとコーヒーの組み合わせ
コーヒーの味わいは生産国以外にも精選方法や焙煎度合い、抽出方法等・・・さまざまな要因によって作られます。
今回の記事を制作するにあたり、今回ご紹介した以外にも様々なチョコレートとコーヒーのペアリングをdeepresso編集部で試しました。「チョコレート×コーヒー」相性の良かった傾向をご紹介します。
精選方法でみる
収穫したコーヒーチェリー(コーヒーの実)から、コーヒーの生豆になるまでの工程を、精選と言います。大まかにいうと「ナチュラル」と「ウォッシュド」があります。
「ナチュラル」は豊かなコクと甘みのある味わいが特徴なので、ミルクチョコレートと相性が良い印象です。「ウォッシュド」はすっきりとしたクリアな味わいが特徴のため、ハイカカオのビターチョコレートと合わせるとカカオ感がより引き立ちます。
焙煎度合いでみる
一般的に、深煎りのコーヒーほど苦味が強くなり、浅煎りのコーヒーでは酸味が強くなる傾向があります。
深煎りコーヒーは味に深みを出してくれるため、比較的どのチョコレートとも相性良く楽しめます。
浅煎りのコーヒーは、軽い味わいや酸味といった、さわやかな印象がホワイトチョコレートの甘みを引き立ててくれます。また、コーヒーの酸味の特徴に合わせて、いちごチョコレートや、オランジェット(砂糖漬けの柑橘類の皮をチョコレートでコーティングしたもの)など、フルーツ系のチョコレートに合わせてみるのもおすすめです。
その他にも
コーヒーの抽出方法によっても、味わいは変わります。エスプレッソやハンドドリップ、フレンチプレスなど・・・
「どの器具でコーヒーを淹れるようか」と考えるのも楽しみ方の一つです。
また、飲む時のシチュエーションのイメージも、ペアリングに大切な要素となります。目覚めの一杯としてキレのある深煎りのコーヒーを合わせるか、お友達とのゆったりとした時間にフルーティーなコーヒーを合わせようか・・・など、迷った時はシチュエーションに合わせて、選ぶのもおすすめです。
最後に・・・
ペアリングという視点を持ってコーヒーを選ぶと、コーヒーの楽しみ方がさらに広がります。コーヒーもチョコレートもたくさんの種類がありますので、ご紹介した組み合わせはほんの一部です。好みに合わせて、自分だけの組み合わせを探してみませんか。 (コーヒーとチョコレートはどちらもカフェインを含んでいますので、過剰摂取にはご注意を・・・)
コーヒーライフをより深く、より楽しくなる参考になれば幸いです。