アイスコーヒー
豆の選び方

暑い季節に美味しいアイスコーヒー。

コーヒー豆の焙煎度や生産国、ブレンドかストレートか…選び方はたくさんありますよね。 今回はコーヒー豆の選び方、また美味しいアイスコーヒーの淹れ方のポイントについて、竹田焙煎士に聞きました。

アイスコーヒーを楽しむ時の参考にしてみてください。

profile:竹田昌広(たけだ まさひろ) 
2009年大和屋のコーヒー焙煎を行うC&C(シーアンドシー)に入社
JCQA認定コーヒーインストラクター1級取得
JCQAコーヒーインストラクター講師を3年間務める

豆選びの視点

ーコーヒー豆を選ぶ際、どんな基準で選んでいますか?

初めて行くお店では、ブレンドを選ぶことが多いです。

ーブレンドを選ぶんですね!

ブレンドコーヒーの中でも特に、お店の名前がついたブレンドはそのお店が一番打ち出したい味わいや、基準となる味わいになっているので、お店の傾向を感じることができます。

焙煎の仕方はお店ごとに個性があり、同じコーヒーでも焙煎の仕方によって味の出方が変わります。見た目はそんなに火が入っていないなーと思っても、中はしっかり火が入っていたり…と、焙煎度の基準も異なります。

飲んでみて初めてわかることも多いので、まずはお店の基準を知りどのような傾向なのかを見ています。

ーなるほど…焙煎士の方ならではの視点と感じます。お店ごとのブレンドコーヒーに視点を当ててコーヒーを選んでみるのも楽しそうですね。

焙煎度

ーアイスコーヒーにおすすめの焙煎度はありますか?

コーヒー豆は「深煎り」になるほど苦味が強く、「浅煎り」になるほど酸味が強くなる傾向にあります。

冷たい状態で楽しむアイスコーヒーは、苦味や香りが感じにくく、酸味を特に感じやすくなるため、どちらかというと深煎りの方がおすすめです。また、シロップやミルクを入れてアイスコーヒーを楽しみたい場合も、深煎りのコーヒーがおすすめです。

以前は、アイスコーヒーと言うとシロップとミルクを入れて楽しむのがスタンダードだったので、深煎りの中でも「フレンチロースト」や「イタリアンロースト」くらいに焙煎してるものも多かったです。

ー確かに…アイスコーヒーと言うと深煎り焙煎でシロップとミルクがついているイメージがあります。

今は、コーヒーの品質も以前よりも高くなったので、浅煎りのストレートコーヒーをアイスコーヒーとして楽しむこともトレンドです。軽めな味わいなので、何も入れずにブラックでも楽しみやすいと思います。

普段ホットコーヒーとして気に入って飲んでいるコーヒーを、少し濃いめに淹れてアイスコーヒーとして楽しむのもおすすめです。

ー時代ごとにコーヒーの楽しみ方も変わっているんですね。面白いです

産地

ーコーヒーの産地にスポットを当てると、さまざまな産地があり迷ってしまうのですが、国ごとの味わいの特徴を教えてください。

【中南米・南米】

ブラジル
ナッツ感がありつつ、スッキリ楽しめます。普段大和屋のブレンドコーヒーを飲んでいる方は、飲みやすいストレートコーヒーと思います。

コロンビア
しっかりとした苦味とボディー感があります。

グアテマラ
豊かなフレーバーを感じられます。個人的に一番好きな生産地です。

【アジア】

インドネシア マンデリン
特有のアーシー(土っぼさ)な風味が感じられ、コクと苦味が強い印象です。

【アフリカ

エチオピア
フルーティーさや、さわやかな果実感が特徴です。

ケニア
コクがあり、爽やかな酸、柑橘系のフレーバーが特徴です。

タンザニア
柑橘系の香り、甘みと程よい酸味を感じます。
「キリマンジャロ」と聞くと酸味が強いというイメージがあり敬遠しがちですが、大和屋のタンザニアは酸味と甘みのバランスが良いのが特徴です。

美味しいアイスコーヒーの淹れ方

ー自宅で美味しいアイスコーヒーを淹れる為のアドバイスをお願いします。

アイスコーヒーを淹れる際にどうしても薄くなってしまって、自宅で淹れるのが苦手という方は結構いるかなと思います。

ポイントは

1.ホットで淹れたコーヒーを、氷で十分に冷やすこと
氷で十分に冷やすことで、コーヒーの味をしっかりとキリッと楽しめます。


2.粉の量をきちんと計ること

深煎りのコーヒー豆は、豆の水分量が少なく、豆が膨らんでいます。そのため、計量スプーンで計っている場合は、意図せずに量が少なくなっている場合があります。
デジタルスケールを使用すると、常に一定量でコーヒーを淹れることができるため、おすすめのツールです。


3.高温のお湯で抽出すること

コーヒーは高い温度のお湯で抽出すると苦味が強くなります。高温のお湯(95度以上)で淹れることで、アイスコーヒーにしたときにも苦味をしっかり感じられます。苦味が強いコーヒーが好きな方は試してみてください。

また、大和屋でもおいしいアイスコーヒーの淹れ方をご紹介しているので、是非参考にしてみてください。

最後に…

ー最後に…焙煎で心がけている事を教えてください!

大和屋のコーヒーは木炭焙煎を主にしています。焙煎機の中の炭の置き方によっても風味の違いが出てきます。

また、深煎りのコーヒーになればなるほど火が強すぎると焦げてしまうので、焼き上がるにつれて火力を段々緩めたり…とコーヒー豆の状態、炭の状態、焙煎機の中の温度、焙煎時間を見極め、その都度微調整をしています。

ー炭の置き場所によっても変わるんですね!木炭焙煎については、ぜひ詳しく聞いてみたいです!

竹田さんありがとうございました。
今回の記事がコーヒー豆を選ぶ際の参考になれば幸いです。

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deepresso編集部が「より深くコーヒーの魅力についての情報発信」を行います。コーヒー業界のトレンドや、最新のトピックも取り入れながら、大和屋が今まで培ってきたコーヒーのノウハウを活かし、一歩踏み込んだ情報をコーヒー好きの皆様にお届けします。

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