コーヒー豆:産地編
「コロンビア」

今回のdeepressoでは、南アメリカ大陸 北西部に位置する「コロンビア」について紹介します。

目次

コロンビアのコーヒーについて
エメラルドマウンテン
コーヒーの特徴
コーヒーの歴史
コーヒーの格付け

コロンビアのコーヒーについて

コロンビア(コロンビア共和国)は南アメリカ北西部に位置し、北アメリカと南アメリカを陸路で繋いでいる国です。

南アメリカ大陸ではブラジルに次ぐ一大コーヒー産地でウォッシュト(水洗式)のアラビカ種生産量は世界1位となっています。(2021年時点)

山岳地帯の面積が広く、「火山灰性の土壌」や「昼夜の大きい寒暖差」によって、良質なコーヒーが生産されます。

主要産業は農業の割合が高く、コーヒー産業はその中心です。栽培されているコーヒーの品種は、アラビカ種が主となっており、アラビカ種の中でも「カトゥーラ種」「ブルボン種」「ティピカ種」などがあります。

また、アラビカ種とロブスタ種をかけ合わせて作られた、病気に強い交配種「バリエダ・コロンビア」も、その名の通りコロンビアで生まれました。

1927年に、コロンビアのコーヒー生産者によってFNC(Federacion Nacional de Cafeteros de Colombia:コロンビアコーヒー生産者連合)が設立され、高品質なコーヒーの安定生産と共に、生産者の生活水準の向上の取組みが進められています。

エメラルドマウンテン

有名なコロンビア産コーヒーとして、「エメラルドマウンテン」があります。 この「エメラルドマウンテン」ですが、エメラルドマウンテンという山は実際には無く、前述したFNCの厳しい品質基準を満たしたコーヒーに与えられる名称になります。

コロンビアを代表する鉱石「エメラルド」(世界一の産出国)と、アンデス山脈の険しい山並みから、「エメラルドマウンテン」と名付けられています。

コーヒーの特徴

コロンビアのコーヒー産地は主に北部、中部、南部の3部に分かれています。産地が3部に分かれていることにより、それぞれの地域で雨季と乾季がずれています。そのため、年間を通じてどこかしらのエリアでコーヒーの収穫をしているのも、コロンビアのコーヒー栽培の特徴ともいえます。

味わいの印象は一概には言えませんが、北部、中部、南部でそれぞれ特徴が異なります。産地ごとに異なる味わいを楽しめるのもコロンビアコーヒーの魅力です。

北部は、1,000〜1,300mとやや低めの標高で栽培され、気温も高めの地域です。味わいの特徴としては、酸の印象は柔らかく、油脂分の多めなナッツやチョコレートのようなフレーバーが感じられます。

中部は、1,300〜1,700mとコーヒー栽培に適した標高や、気候、火山灰性の土壌などコーヒーの栽培に特に適した条件をもつ地域です。味わいの特徴としては、マイルドでバランスが良く、フルーツやハーブのような印象も感じられます。

南部は最も赤道に近い地域で、標高は1,800mを越え寒暖差も大きい地域になります。そのためコーヒーの味わいは、酸の印象が際立ち、柑橘系の印象を感じます。ほどよいボディ感があり、甘さや豊かな香りが印象的です。

コーヒーの歴史

コロンビアにコーヒーが伝わったのは1730年ごろとされています。ですが、本格的にコーヒーの栽培が行われるようになったのは19世紀後半で、ブラジルや近隣諸国からは大きく遅れをとっていたようです。当時、安価なコーヒー豆の大量生産を行っていたブラジルとは異なる農業政策を採用し、高品質なコーヒーを多く生産することを目指していました。

コロンビアの環境は良質なコーヒー栽培に適していたこともあり、現在では世界的なコーヒー生産国として認知されるようになっています。

2011年には「コロンビアのコーヒー産地の文化的景観」がユネスコ世界遺産に登録されたこともあり、ますますコロンビアのコーヒーは注目を集めています。

コーヒーの格付け

コーヒーは生産国ごとに等級(グレード)と言われる格付けが行われています。大きく分けて「栽培地の標高」「スクリーンサイズ(豆の大きさ)」「欠点数」の3つの要素が採用されいます。

コロンビアでは、スクリーンサイズ(豆の大きさ)のみで格付けが決められており、コロンビアのコーヒーの特徴の一つとなっています。

エクセルソ プレミアムS-18(約7㎜)以上(最高等級)
エクセルソ スプレモS-17(約6.75㎜)
エクセルソ UGQS-14~S-15(約6㎜~6.25㎜ 半数以上がS-15であること)

スクリーンサイズが大きい方が等級は高く、また見た目の良さから高値で流通していますが、等級が高い方が美味しいのか?と言うと一概には言い切れない部分はあります。

最後に

今回は南米における一大コーヒー生産国「コロンビア」についてご紹介しました。コロンビアは、ストレートコーヒーとしてもメジャーな銘柄でもあり、ブレンドのベースとしても多く用いられています。

ストレートコーヒーとしてコロンビアの産地特性ならではの味わいを楽しんでみたり、はたまたオリジナルブレンドの一つとしてブレンドしてみたり…さまざまな楽しみ方ができるコーヒーでもあります。

今夏、大和屋からもコロンビア・サントゥアリオ農園のスペシャルティコーヒーを100%使用した、リキッドアイスコーヒーが発売となります。 魅力溢れるコロンビアのコーヒーをお楽しみください。

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