コーヒーと砂糖の甘いカンケイ

コーヒーはブラックで飲みますか?
それとも、ミルクや砂糖を入れますか?

日本ではブラックのままで、コーヒーそのものの味わいや香りを楽しむ人も多いですが、世界的にはミルクや砂糖を入れるのがむしろスタンダード。

今回は、コーヒーの名脇役「甘味」にスポットを当てました。

ピックアップした7つの甘味料

  1. グラニュー糖
    2. 和三盆
    3. 黒糖
    4. ザラメ
    5. アガベシロップ
    6. はちみつ
    7. 低カロリー人工甘味料

自宅にありそうなもの、身近で手に入るものを中心に7種類の甘味料を選びました。
入れる種類によって、コーヒーの味わいが大きく変わることも…

各甘味料の種類と、入れた時の味わいをご紹介していきます。

各甘味料の紹介とコーヒーに合わせた時の味わい

今回ベースになるコーヒーは、苦味・コク・酸味のバランス系ブレンド「大和屋ブレンド」を使用。
“コーヒー10”に対して“甘味1”を加えてテイスティングします。



1. グラニュー糖

サトウキビや甜菜(てんさい)などのしぼり汁を精製して結晶化させたもの。さらさらとしていて味にクセがなく、世界的には最もよく使われています。
ちなみに、見た目がよく似ている「上白糖」とは、原材料は一緒ですが、製造工程の最後に違いがあります。

<味わいの感想>
甘みにクセがなくあっさりとしている印象。よく使われているだけあって、コーヒーとの相性、甘みのバランスも良く感じます。



2. 和三盆

サトウキビを原材料として、主に香川県や徳島県などの四国東部で伝統的に生産されている砂糖の一種。細やかな粒子と口溶けの良さ、後に引かないスッキリとした甘さが特徴です。自然で上品な甘さを持つことから、和菓子に使われることも多くあります。

味わいの感想>
コーヒーの味わいをしっかり感じた後に、優しく、丸みのある甘味を感じます。今回試した割合だとコーヒーの存在感が強いため、甘さを求めたい場合は多めに使ったほうが良さそうです。



3. 黒糖

サトウキビの搾り汁を煮詰めて作る黒褐色の砂糖。糖分のほかにカリウム・カルシウム・鉄分等を含み、特有の香りや味わいがあります。

味わいの感想>
コーヒーの味わいにさらに深みを足してくれる印象です。
甘みにも深みやコクがあり、コーヒーの苦味も若干強く感じます。



4. ザラメ

ザラメは粒の結晶が大きい砂糖の総称とされています。なので、グラニュー糖もザラメの一種に入ります。
一般的にザラメというと「中双糖(ちゅうざらとう)」のことを指している場合が多く、今回も中双糖を使用。粒が1〜3mm程の大きさで、カラメルの色がついているため褐色を帯びています。風味がまろやかで、料理では煮物などに使われることもあります。

味わいの感想>
結晶が大きく溶けにくいので、最初は甘みを感じにくいですが、次第に溶けて甘くなっていきます。
コーヒーの味を邪魔しない優しい甘さが広がり、味わいが丸くなった印象があります。カラメルの風味も加わりコーヒーとの相性も良く感じます。



5. アガベシロップ 

アガベ(リュウゼツラン)と呼ばれる、多肉植物の茎部分から出るエキスを採取し、煮詰めて作った天然の甘味料。原産国はメキシコ・南アフリカなど。血糖値の上昇を示す指標であるGI値が低く、健康食品として注目されています。はちみつと比べると、粘度も低くさらりとした質感で、クセもほとんどありません。

味わいの感想>
アガベシロップは砂糖の1.4〜1.6倍の甘さがあると言われているだけあって、口に含んだ瞬間に甘味を強く感じます。糖質の吸収度が低い「低GI食品」なので、甘いものが飲みたいけれど健康に気を付けたいという方にも良いと思います。



6. はちみつ

ミツバチが採集した花の蜜から作られた天然の甘味料。糖分8割・水分2割で構成されています。採集された花の種類によって異なりますが、甘さとともに独特な風味を持っています。

味わいの感想>
コーヒーの持っている酸味やコクなどの味わいが、はちみつ特有の風味と合っていない印象。単に甘味を求める場合は他の甘味料を使う方が、おすすめと感じました。今回使用したコーヒーには合いませんでしたが、はちみつもコーヒーもいろいろな種類があるので、相性の良い組み合わせがあるかもしれません。

 

7. 低カロリー人工甘味料

主にアミノ酸から作られ、同じ量の砂糖と比べて、カロリーや糖類を抑えて作られています。低カロリー甘味料として、砂糖の代わりに使われます。

味わいの感想>
今回は砂糖の約4倍の甘味を持っている、液体状の人工甘味料を使いました。飲んですぐに強い甘さを感じます。飲み始めから、飲み終わりまで口の中にずっと甘みが残っていました。

おまけ 
ミルクも入れてみました。

分量はコーヒーとミルク“1:1”。
ミルクが入ると、一気にまろやかさやコクが増します。

1. グラニュー糖
グラニュー糖はやはり甘みにクセがないので、コーヒーとミルク両方の味を邪魔しません。

2. 和三盆
ミルクを入れるとさらに甘さが優しくなる印象。上品な甘さのため、甘くしたい時は多めに入れたほうが良さそうです。砂糖の中でも高級な和三盆は、ちょっと特別感を出したい時に使うと良いと思いました。


3. 黒糖 6. はちみつ
今回使用した他の砂糖に比べると、甘味・香りに特徴がある黒糖とはちみつは、ミルク入りなどのアレンジコーヒーの方が合うように感じました。ミルクを入れることでまろやかさがプラスされ、味がグッとまとまった印象です。

4.ザラメ
甘味が穏やかでまろやかな風味を持っているので、ミルクとの相性も良いと感じました。

5. アガペシロップ 7. 低カロリー人工甘味料
甘味が強いため、ミルクを入れてもしっかりと甘さを感じます。それぞれ特性があるので、用途に応じて使い分けてみてもいいかもしれません。

最後に

私は普段、ブラックでコーヒーを飲むことが多いですが、加える甘味料を変えてみるだけで楽しむ幅がぐっと広がると感じました。
コーヒーに砂糖を入れる方も、入れない方も…コーヒーを楽しむときの参考にしていただけたら幸いです。

コーヒーのある、楽しいおうち時間をお過ごしください。

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deepresso編集部が「より深くコーヒーの魅力についての情報発信」を行います。コーヒー業界のトレンドや、最新のトピックも取り入れながら、大和屋が今まで培ってきたコーヒーのノウハウを活かし、一歩踏み込んだ情報をコーヒー好きの皆様にお届けします。

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